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矯正治療を始める際には、さまざまな期待とともに不安も付きものですよね。特に矯正歯科でのトラブルは避けたいところですが、治療中には予期しない問題が発生することもあります。
そこで今回の記事では、矯正歯科でよくあるトラブルや、トラブルを未然に防ぐためのポイント、そしてトラブルが起きた場合に相談できる窓口について矯正歯科専門クリニック「プルチーノ歯科・矯正歯科 四日市院」が詳しく解説します。ぜひ最後まで読んで、お困りの際にお役立てください。
目次
矯正歯科でよくあるトラブルとは?
矯正歯科で発生しがちなトラブルには、以下のようなものがあります。
思ったより痛みが強い
矯正装置を装着した直後や調整した後に、強い痛みが出ることがあります。通常は、数日でおさまることが多いものですが、痛みが長く続く場合はガマンせずに歯科医師に相談しましょう。
矯正治療の装置が破損した
矯正装置が破損した場合、ワイヤーなどの金属の装置を使用している場合、装置の一部が口内に当たり、傷をつくったり口内炎を発症したりすることがあります。このような場合、すみやかに矯正歯科で対応してもらうようにしましょう。
歯の動きが期待していたより遅い
お口の状態はお一人おひとり異なりますので、期待していた通りに歯が動かないこともあります。これは、矯正の治療計画に影響する可能性がありますので、定期的に歯科医院に通い、歯科医師と治療進行について確認しましょう。
矯正治療で歯肉に炎症がおきた・虫歯になった
矯正治療中は、ワイヤー矯正などの固定式の矯正装置の場合、歯磨きが難しくなります。虫歯になりやすかったり、歯肉が炎症を起こしやすかったりする問題があるため、適切な予防処置が必要です。
トラブルを未然に防ぐための相談のポイント
矯正治療中のトラブルを防ぐためには、歯科医師との相談の際に疑問点や不安な点などについてしっかりと確認しておくことが大切です。特に、以下のポイントを参考にするといいでしょう。
治療計画は詳細まで確認する
矯正を開始する前に治療期間や使用する装置の種類についてしっかり確認し、ご自身で把握しておくようにしましょう。不明点は遠慮せずどんどん質問してください。
治療費の説明を受ける
治療費がどの程度かかるのか、追加の費用が発生する可能性があるのか、費用について事前に確認しておくことが、後々のトラブル防止につながります。矯正治療は保険適用外の自由診療(自費診療)にあたりますので、支払い方法に関しても確認しておきましょう。
歯科医師とのコミュニケーション
歯科医師としっかりコミュニケーションを取り、治療に対する疑問や不安を解消することが重要です。「専門的なことはわからないから」「難しいから」と歯科医師にまる投げにしておまかせにするのではなく、矯正の目的や希望、治療のゴールを患者様と歯科医師との間で共有しておくことが重要です。
緊急時の対応について
急に矯正装置が破損したり、強い痛みが続いた場合など、緊急事態の際、どのように対応されるのか事前に説明を受けておきましょう。
トラブルが起きたらどうする?相談窓口について
未然に十分な対策をとっていたにもかかわらず、矯正治療中にトラブルが発生してしまった場合、どこに相談すればよいのでしょうか?以下に、相談できる4つの窓口を紹介します。
1. 矯正歯科専門クリニック
まずは、治療を受けている矯正歯科クリニックに連絡し、トラブルの内容を説明してください。歯科医院によって対応は異なりますが、緊急の処置を講じてくれることも多いでしょう。
定期的な診察の際に、トラブルとまではいかなくても困っていることや悩んでいることを報告することで、早期の対策が可能になり、トラブルにまで発展させなくてすむことがあります。トラブルを回避するためにも、担当の歯科医師との密なコミュニケーションは非常に重要です。
2. 地域の歯科医師会
各地域には歯科医師会が存在しており、歯科治療に関する相談窓口が用意されています。すべての歯科医院が歯科医師会に所属しているとは限りませんが、治療に関する疑問や不安があるのに通っているクリニックでの対応が受けられない場合には、地域の歯科医師会の窓口を活用し、相談するのも一つの方法です。
3. 厚生労働省の医療安全支援センター相談窓口
矯正治療に関するトラブルについては、厚生労働省が提供する医療安全支援センターの相談窓口を利用することも可能です。治療に対する相談や苦情がある場合に対応し、地域医療の安全を守るために活動しています。
歯科医院とのコミュニケーションがうまくいかない場合にも相談できますが、医師やスタッフの態度や言動に不信感がある場合、原則として患者様と医院間での話し合いで解決をめざすことになります。
4. セカンドオピニオン
治療を受けている、もしくは受けることになった矯正歯科クリニックから提案された治療計画や対応に不安がある場合、別の歯科医師にセカンドオピニオンを求めることも有効です。他のプロフェッショナルの意見を聞くことで、より安心して治療を進めることができるでしょう。
セカンドオピニオンは患者様が治療法を検討するために受けられる権利ですので、担当の歯科医師に伝えれば紹介状などを用意してもらえます。
トラブルを防ぐために重要なこと
トラブルを防ぐためには、「よくわからないし、歯医者さんがなんとかしてくれる」と人まかせにせず、患者様ご自身が積極的に関わっていき、自分がどんな治療を受けたいのか、また、どんな治療を受けているのかをしっかりと把握しておくことが大切です。
矯正治療を受ける際は、以下の点に注意しましょう。
治療方針を理解しておく
歯列矯正は一般的な歯科治療と比べて長期的な治療となるため、治療の進行状況や治療方針をしっかり理解しておくことが大切です。「難しくてよくわからないので歯医者さんにおまかせしておけばいい」という考え方でいると不用意なトラブルを招きかねません。
何のためにどのような治療を行うのかと治療内容を理解して目的意識をしっかりと持っていれば、長い矯正期間もモチベーション高く過ごせるでしょう。
適切なケアを実施する
歯磨きやフロスなど、矯正中でもできるだけ清潔を保つことで、虫歯の発生や歯肉の炎症などのトラブルを防ぐことができます。
虫歯や歯周病になると、矯正治療期間が延びる原因になりますので、ならないように予防ケアを徹底しましょう。
定期的な診察を受ける
矯正期間中は、矯正治療で歯が予定通りに動いているかトラブルの種がないかなど、進行や装置の状態を確認するために定期的に歯科に通院することが必要です。トラブルの早期発見につながりますので、歯科医師の指示通りに通院するようにしましょう。そのためにも、ご自身が通いやすい矯正歯科クリニックを選ぶことは非常に重要です。
まとめ|矯正歯科のトラブルの相談はお早めに!早期対応が解決への近道
矯正歯科でのトラブルは、適切な事前準備とコミュニケーションで未然に防ぐことができます。
それでも万が一、トラブルが発生してしまった場合でも、信頼できる相談窓口を利用することで、安心して治療を続けることが可能です。
この記事では、矯正歯科でのよくあるトラブル、トラブルを防ぐためのポイント、そして相談窓口について詳しく紹介しました。安心して矯正治療を受けるために、これらの情報を役立てていただき、快適な矯正ライフをお送りください。
※マウスピース型カスタムメイド歯科矯正装置は、日本では完成薬機法対象外の矯正装置であり、医薬品副作用被害救済制度の対象外となることがあります。