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mouthpiece correction

矯正歯科治療の期間はどれくらいかかる?長くなるケースと短く済むケースの違いは?

25.02.15

カテゴリ:マウスピース矯正ワイヤー矯正矯正歯科

鶴田 祥平

この記事の監修者。医療法人鸞翔会の理事長でプルチーノ歯科・矯正歯科の歯科医師。

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矯正歯科治療は、一般歯科の治療よりも長い期間がかかります。一般的には歯を動かすのに1~3年程度の期間を要するために、その点がネックとなって矯正歯科治療になかなか一歩踏み出せないという方も少なくないことでしょう。今回はそんな矯正歯科治療の期間が長くなる理由や短くする方法などをプルチーノ歯科・矯正歯科 四日市院がわかりやすく解説をします。

【1】矯正歯科治療とは?

矯正歯科治療とは、歯並びや噛み合わせの問題を根本から解決する方法です。マルチブラケット装置やマウスピース型矯正装置を使って歯を動かし、理想的な歯並び・噛み合わせを構築します。

【2】矯正歯科治療はなぜ期間が長い?

矯正歯科治療の期間が長くなる理由は、次の通りです。

① 人それぞれ歯並びが異なり、個人差があるため

矯正歯科治療の期間が長くなるひとつの理由は、患者さんそれぞれの歯並びに個人差があるためです。歯並びや噛み合わせの問題は、患者さんごとに異なり、それぞれの状態に合わせた治療計画が必要です。例えば、軽度の歯列不正であれば比較的短期間で治療が終わることもありますが、重度の歯列不正や複雑な噛み合わせの問題を抱える場合は、より長い治療期間が必要となります。

歯並びの状態は、遺伝的要因や成長過程、日常の癖(指しゃぶりや舌の押し出しなど)によっても影響を受けます。また、年齢によっても治療の進行速度は異なります。お子さんの場合、成長期に合わせた矯正治療が行われるため、比較的早く効果が現れることがありますが、大人の患者さんでは骨の成長が完了しているため、治療が遅れることがあります。

さらに、患者さんの協力度も治療期間に影響を与えます。矯正装置の正しい使用や定期的な通院、日常の口腔ケアが治療の進行を左右します。これらの要素が組み合わさることで、矯正歯科治療の期間には大きな個人差が生まれます。

②歯茎や顎の負担を軽減するため

矯正歯科治療では、歯を移動させるために一定の力を加えますが、この力を適切に調整しないと、歯茎や顎に過度な負担がかかり、健康に悪影響を及ぼす可能性があります。そのため、矯正治療は段階的に進められ、治療期間が長くなることがあります。

歯が新しい位置に移動する際、周囲の骨や歯茎、歯根膜もその変化に適応する必要があります。過度な力を一度にかけると、歯茎が炎症を起こしたり、顎関節に負担がかかったりすることがあるのです。そのため、矯正装置は少しずつ調整され、歯を徐々に移動させることで、負担を最小限に抑えることが重要となります。

【3】矯正歯科治療の主な2つの期間

矯正歯科治療の期間は、矯正治療期間と保定期間の2つに大きく分けられます。

①矯正治療期間

矯正治療期間は、歯並びや噛み合わせを整えるために矯正装置を使用する期間のことを指します。一般的には1年から3年程度かかりますが、これは患者さん一人ひとりの歯並びや治療の複雑さ、装置の種類、そして患者さんの協力度によって異なります。

矯正治療ではまず歯並びや噛み合わせの状態を詳しく診断し、最適な治療計画を立てます。この計画に基づき、ブラケットやマウスピース型の装置が装着されます。ブラケットの場合、歯に小さな金具を取り付け、その間にワイヤーを通して歯を徐々に理想的な位置に移動させます。マウスピース型の装置では、透明なプラスチック製の装置を定期的に交換しながら歯を動かします。

矯正治療中は、定期的な通院が必要です。矯正歯科医は、歯の動きを確認し、必要に応じて装置の調整を行います。この定期的な調整が、治療の効果を最大限に引き出すためには欠かせません。また、患者さん自身も日常の口腔ケアに努めることが求められます。装置が付いていることで歯磨きが難しくなるため、専用のブラシやフロスを使った丁寧なケアが重要となります。

治療期間中には、歯が移動する速度に個人差があるため、予想よりも早く終わる場合もあれば、逆に延びることもあります。矯正治療は計画的かつ慎重に進めることで、患者さんの歯並びや噛み合わせを美しく整えることができます。

②保定期間

矯正治療が終了した後も、歯並びを安定させるためには保定期間が必要です。保定期間とは、治療後に歯が新しい位置に安定するまで、保定装置(リテーナー)を使用して歯並びを保持する期間のことを指します。一般的には1年から2年程度ですが、個々の患者さんの状態によって異なります。

保定装置は、取り外し可能なタイプや固定式のものがあります。取り外し可能なリテーナーは、食事や歯磨きの際に取り外せるため、口腔衛生の維持がしやすいです。一方、固定式のリテーナーは、前歯の裏側にワイヤーを固定し、取り外しができないため、常に安定した状態を保つことができます。

ちなみに、保定期間中も定期的な通院が必要となります。矯正歯科医は歯の位置が安定しているかを確認し、必要に応じて保定装置の調整を行います。保定装置の使用を怠ると、歯が元の位置に戻るリスクが高まりますので、指示された通りに装置を使用することが重要です。

また、保定期間中は、通常の口腔ケアと同様に、毎日の歯磨きや定期的なプロフェッショナルクリーニングが必要です。これにより、健康な歯と歯茎を保ち、治療後の美しい歯並びを長期間維持することができます。

【4】矯正歯科治療が長くなってしまうケース

次に挙げる3つのケースでは、矯正歯科治療が長くなってしまうため十分な注意が必要です。

① 口腔ケアを怠ってしまうケース

矯正歯科治療期間が長くなる要因の一つに、口腔ケアを怠ることが挙げられます。矯正装置を装着していると、歯磨きが難しくなり、食べ物の残りカスやプラークが溜まりやすくなります。これにより、虫歯や歯肉炎などの口腔トラブルが発生しやすくなります。そうしたトラブルが起こると、治療の進行が遅れ、場合によっては治療を一時中断する必要が生じることもあります。

② 生まれつきの歯並びの状態によるケース

生まれつきの歯並びの状態によっても矯正歯科治療が長くなることがあります。例えば、重度の叢生(歯が重なり合って生えている状態)や顎の骨の構造的な問題がある場合、治療が複雑になり、時間がかかることがあります。これらのケースでは、歯を移動させるスペースを確保するために、抜歯が必要になることもあります。また、顎の骨の成長を促すために、特別な装置を使用することもあり、これが治療期間を延ばす要因となります。

③定期的な通院ペースを守っていないケース

定期的な通院ペースを守らないことも、矯正治療が長引く原因です。矯正治療では、定期的な通院が不可欠です。矯正歯科医が治療の進行状況を確認し、必要な調整を行うことで、計画通りに治療を進めることができます。通院を怠ると、装置の調整が遅れ、歯の移動が計画通りに進まなくなります。患者さんには、定期的な通院の重要性を理解していただき、治療スケジュールを守ることが求められます。

【5】治療計画通りに矯正歯科治療を進めるために

 

矯正歯科治療を計画通りに進めるためには、以下の3点に注意する必要があります。

① キチンと口腔ケアをする

矯正歯科治療を計画通りに進めるためには、適切な口腔ケアが欠かせません。矯正装置が装着されていると、食べ物の残りカスやプラークが溜まりやすく、虫歯や歯肉炎のリスクが高まります。これを防ぐためには、専用のブラシやフロスを使った丁寧な歯磨きが必要です。特にブラケットの周りやワイヤーの下など、細かい部分までしっかりとケアすることが重要です。毎日の口腔ケアを怠らず、清潔な口腔環境を保つことで、治療の進行をスムーズに保つことができます。

② 自身の歯並びについて担当医師とのコミュニケーションをとる

治療計画通りに矯正歯科治療を進めるためには、担当の歯科医師とのコミュニケーションが非常に重要です。自身の歯並びや噛み合わせについて疑問や不安があれば、積極的に質問し、理解を深めましょう。治療の進行状況や予想される治療期間、装置の使用方法など、具体的な情報を共有することで、治療に対するモチベーションも高まります。

③定期検診や定期治療のペースを守る

矯正歯科治療を成功させるためには、定期検診や定期治療のペースを守ることが不可欠です。矯正装置の調整や進行状況の確認は、計画通りに治療を進めるために非常に重要です。通院を怠ると、装置の調整が遅れ、治療期間が延びる原因となります。矯正歯科医の指示に従い、定期的な通院をしっかりと守ることで、スムーズな治療進行が可能になります。

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