矯正歯科が専門の歯科医院で歯並びの治療を受けた場合は、虫歯や歯周病治療はその他の歯科医院で受けることになります。これは診療の効率を高めるためにも必要な対応なのですが、そうなると矯正歯科治療中に虫歯になっても教えてくれないのでは?と不安に感じる方もいらっしゃることでしょう。その点はご安心ください。矯正歯科が専門の歯科医院でも、治療前や治療中に虫歯が見つかったら必ず教えてくれます。今回はそんな矯正治療中の虫歯の注意点や予防方法、虫歯になりにくい矯正方法などを詳しく解説します。
目次
【1】 矯正歯科では虫歯になっても教えてくれないって本当なの?
冒頭でも述べたように、矯正歯科で虫歯が見つかった場合は、必ずその場で教えてもらえます。それはあくまで虫歯が見つかった場合なので、矯正の先生が虫歯に気づかない可能性があることも強調しておきます。まずは矯正歯科で虫歯が見つかった場合の対応を説明します。
① 矯正治療前に虫歯の治療を行うことが多い
矯正歯科では、治療を開始する前に口腔内診査をはじめとした精密検査を実施します。この時に虫歯が見つかった場合は、矯正治療を始める前に虫歯治療を行うのが原則です。なぜなら虫歯は自然に治る病気ではなく、放置すると症状がどんどん進行してしまうからです。しかも歯列矯正ではさまざまな装置を歯の表面に固定するため、治療をスタートすると虫歯を治すのが困難となります。
② 歯のクリーニングは医院によって異なる
矯正歯科では、毎回の診療で歯のクリーニングを行う医院と行わない医院とがあります。歯のクリーニングでは、歯列の隅々までチェックすることになるので、虫歯があった場合は比較的見つけやすいです。セルフケアでは落とせない汚れも一掃されるので、虫歯予防にも寄与します。
③ 目視では見つけにくい虫歯もある
矯正中に虫歯が生じる部分は、ブラケットやワイヤーの周りなど、目視では見つけにくいことが多いです。そのため矯正歯科では虫歯になっても教えてくれないのではなく、虫歯の存在に気づかない可能性の方が高いです。
④ 虫歯の痛みかと思ったら矯正の痛みの場合もある
矯正歯科の治療では、さまざまな種類の痛みが生じます。歯が引っ張られたり、圧迫されたりする痛みは比較的わかりやすいのですが、矯正中の歯の状態によっては虫歯と同じような痛みが生じることも多々あります。そうした痛みを感じたらまずは矯正の主治医に相談しましょう。それが矯正ではなく虫歯による痛みであることがわかった場合は、一般歯科での治療が必要となります。
⑤ 虫歯治療を優先させる
歯列矯正中に虫歯が見つかった場合は、原則として虫歯治療を優先します。その間は歯列矯正を中断することになるかもしれませんが、虫歯を重症化させることの方が患者さんにとってデメリットとなるため、まずは虫歯治療に専念しましょう。矯正歯科の方針や虫歯の状態によっては、矯正治療を優先させる場合もあります。そこは矯正歯科の主治医と相談しながら決めていくことが大切です。
【2】 矯正治療中の虫歯予防
次に、矯正治療中の虫歯を効率良く予防する方法について解説します。どちらもプルチーノ歯科・矯正歯科 四日市院が行っている取り組みです。
① CAMBRAによるカリエスリスクの評価と予防
CAMBRA(Caries Management by Risk Assessment)とは、患者さんの虫歯リスクを評価して、それぞれに最善といえる方法で予防管理していく予防歯科の手法です。アメリカの歯科大学の60%が採用している、医学的根拠に基づいた予防法なので、信頼性も高いです。当院では、「カリスクリーン」という唾液から細菌の活動量を検査する機器も活用したCAMBRAを実施しております。
② GBTメンテナンス(パウダークリーニング)
GBTメンテナンスとは、パウダークリーニングを主体とした予防処置です。微細なパウダーを高圧で歯に吹き付けて、歯垢やステインだけでなく、バイオフィルムまで取り除きます。バイオフィルムは歯の表面に形成される薄い膜で、細菌の集合体です。それを土台として歯垢や歯石が付着することから、バイオフィルムを取り除けば虫歯リスクを大きく減少させられるのです。
【3】矯正治療中の虫歯を早期発見するためにおこなっていること
プルチーノ歯科・矯正歯科 四日市院では、虫歯を早期に発見するために、先進の機器を活用して口腔内をチェックしています。
・「iTero element 5D (アイテロ エレメント 5D)」による近赤外線(NIRI)撮影で虫歯をチェック
「iTero element 5D (アイテロ エレメント 5D)」は、インビザライン矯正で使用する口腔内3Dスキャナーです。小型のスキャナーをお口の中に5分程度かざすだけで、患者さんの歯並びの情報が得られます。実はこのアイテロによる近赤外線(NIRI)撮影では、肉眼では確認しにくい部位の虫歯を3D画像でチェックすることができるのです。具体的には、歯と歯の間に生じる隣接面う蝕(りんせつめんうしょく)を効率良く発見できます。
歯列矯正を始める前の段階で虫歯を発見し、早期に治療することも容易になります。
【4】 これから治療を受ける皆さんのセルフケア
これから矯正治療を受ける予定の方は、セルフケアにおいて次の3つを意識することで虫歯を予防しやすくなります。矯正治療中に虫歯になりたくないという方は、ぜひ実践してみてください。
① 歯磨き指導を受ける
歯磨きというのは、小さい頃に身に付けるものなので、大人になってからは上手に磨こうと意識する人はほとんどいません。悪く言うと、惰性で磨いているケースが大半を占めるため、磨き残しも多くなっているのです。その状態で矯正装置を装着すると、口腔環境はさらに不潔になってしまうことから、治療を始める前に正しい歯磨きの方法を学んでおくのが望ましいです。具体的には歯科医院で歯磨き指導を受けて、自分に合ったブラッシング法やセルフケア方法を改めて身に付けましょう。
②矯正装置を清潔に保つ
矯正装置は、食事をした後はもちろんのこと、何もしていなくても汚れるものなので、こまめにケアするようにしてください。矯正装置を清潔に保つことが矯正中の虫歯予防へと直結します。
③ 食事内容に気を付ける
粘着性の高い食べ物や繊維質の多い食べ物は、食後も歯や矯正装置に残りやすいため、できるだけ避けるようにしましょう。
【5】虫歯になりにくい矯正方法の選択
矯正治療に使用する装置は、種類によって虫歯のなりやすさが異なります。プルチーノ歯科・矯正歯科 四日市院では、矯正中の虫歯が怖いという方に、虫歯になりにくいマウスピース型矯正「インビザライン」をおすすめしております。
◎インビザラインが虫歯になりにくい理由
インビザラインでは、矯正装置であるマウスピースを食事と歯磨きの時に取り外せます。つまり、食べ物が装置に詰まる恐れがなく、歯磨きも普段通りに行えることから、装置と口腔の衛生状態を良好に保ちやすいのです。また、マウスピースを装着中は、水以外の飲み物を口にできないため、糖質が豊富に含まれる清涼飲料水などの摂取量も自ずと減っていきます。この点も虫歯の発症リスクを抑えることにつながります。
【6】プルチーノ歯科・矯正歯科 四日市院のご紹介
今回は、「矯正歯科では虫歯になっても教えてくれない?」という疑問に答える形で、矯正中の虫歯リスクや予防法を解説しました。最後に、プルチーノ歯科・矯正歯科 四日市院の矯正治療についても簡単に紹介させていただきます。
◎虫歯になりにくい「インビザライン」に力を入れております
当院は、矯正中の虫歯を予防しやすいインビザラインに力を入れている歯科医院です。インビザラインの豊富な診療実績が評価され、「インビザライン・ダイヤモンド・プロバイダー」の認定を受けておりますので、難しい症例でもきちんと治すことが可能です。他院でインビザラインでの矯正は難しいと診断された場合でも、まずはお気軽に当院までご相談ください。プルチーノ歯科・矯正歯科 四日市院では、矯正の初診相談を無料で承っております。