歯科医院を受診する際には、保険証の持参が必須となっています。これは虫歯治療や歯周病治療、入れ歯治療など、ほとんどの歯科処置が保険適用されるからです。一方、矯正歯科治療は自費診療となるケースが大半を占めるため、初診時はもちろんのこと、治療期間中の通院時に毎回、保険証を提示する必要がないように思えますが、実際はどうなのでしょうか。今回はそんな矯正歯科での歯列矯正治療において、保険証が必要なのかどうかをプルチーノ歯科・矯正歯科 四日市院が詳しく解説をします。
目次
【1】 歯列矯正においての健康保険適用について
はじめに、歯列矯正における健康保険適用の有無を確認しておきましょう。実は歯列矯正には、健康保険が適用されるケースと適用されないケースがあります。
◎保険が適用されるケース
歯列矯正治療が保険適用されるのは、特定の医学的理由に限られます。保険適用の主な条件は以下の通りです。
・先天性疾患の場合
先天性の顎や顔面の異常がある場合、例えば唇顎口蓋裂やクルーゾン症候群、ダウン症候群などが該当します。これらの症例では、歯列矯正治療が必要不可欠と認められ、保険が適用されます。
・咬合異常の場合
噛み合わせに重大な問題があり、日常生活に支障をきたす場合です。具体的には、上下の歯が正しく噛み合わないことで食事や発音に困難が生じる場合が該当します。これにより、正しい噛み合わせの回復が必要と認められると、保険が適用されます。
・外科手術を伴う矯正治療の場合
顎の手術を伴う歯列矯正治療が必要な場合です。この場合、手術と並行して行われる矯正治療に対して保険が適用されます。例えば、顎変形症などで外科的な矯正手術が必要なケースが該当します。
◎保険適用の具体的な手続き
保険適用を受けるためには、まず矯正専門医の診断を受けることが必要です。診断の結果、保険適用の対象であると認められた場合、治療計画を立て、申請手続きを行います。申請書類には、診断書や治療計画書、患者さんの症状を証明する写真などが含まれます。これらの書類を揃えて保険機関に提出し、承認を得ることで、保険適用が確定します。
◎保険が適用されないケース
一般的な歯列矯正治療は、美容目的とみなされることが多く、その場合は保険適用外となります。具体的には以下のようなケースが該当します。
・審美目的の矯正治療
歯並びを美しく整えるためだけの矯正治療は保険が適用されません。これは、機能的な問題がない場合に該当します。
・軽度の咬合異常
日常生活に支障をきたさない程度の噛み合わせの問題であれば、保険適用の対象外です。
◎保険証の必要性について
このように、患者さんの歯並び・噛み合わせの状態によっては歯列矯正治療に保険が適用されることから、毎回の診療で保険証を持参する必要があるといえます。自費診療で歯列矯正治療を受ける場合は、原則として保険証を持参する必要はありませんが、医院として保険証の提出を求めている場合が多いため、持ち物として必要かは各自で確認するようにしてください。
【2】歯列矯正の費用負担を減らすためにできること
歯列矯正に保険が適用されない場合は、出費が多くなってしまいます。そこで是非とも知っておいていただきたいのが医療費控除と高額療養費制度の活用です。
① 医療費控除の活用
医療費控除は、患者さんやその親御さんが一年間に支払った医療費が一定額を超えた場合に適用される制度です。歯列矯正治療は、噛み合わせの改善やむし歯予防などの医療的理由がある場合、医療費控除の対象となります。
医療費控除を受けるためには、矯正治療費の領収書を保管し、確定申告時に医療費控除の明細書を提出する必要があります。さらに、通院のための交通費も控除の対象になるため、これらの記録も忘れずに行いましょう。歯列矯正の費用を少しでも抑えたい方は、ぜひ医療費控除の制度を利用してみてください。
② 高額療養費制度の活用
高額療養費制度は、医療費が一定額を超えた場合に、その超過分を支給する制度です。歯列矯正治療も医療的必要性が認められる場合、この制度を活用できます。具体的には、歯列矯正治療が高額になる際に、事前に「高額療養費限度額適用認定証」を取得することで、窓口での支払いが自己負担限度額までとなります。
申請には、健康保険組合に必要書類を提出し、認定を受ける必要があります。また、認定を受けた後も、実際に支払った医療費が限度額を超えた場合に、後から払い戻しを受けることが可能です。歯列矯正治療を検討している親御さんは、この制度を活用することで、経済的な負担を軽減できます。
【3】歯列矯正の支払い時の負担を減らすためにできること
歯列矯正の支払い時の負担を減らす方法としては、デンタルローンやクレジットカードの分割払いなどがあります。これらの方法を適切に選択することで、経済的負担を軽減できます。
◎デンタルローン
デンタルローンは、歯科治療専用のローンで、多くの歯科医院が対応しています。デンタルローンを利用することで、一括での高額支払いを避け、毎月一定額を返済することが可能です。金利や返済期間はローン会社によって異なるため、複数のローン会社を比較し、自分に合ったプランを選ぶことが重要です。デンタルローンは、初期費用が少ないため、急な出費を避けることができます。
◎クレジットカードの分割払い
クレジットカードを利用した分割払いも、多くの歯科医院で対応しています。クレジットカードの分割払いは、既に所有しているカードを利用できるため、新たなローン契約を行う手間が省けます。分割回数や金利はカード会社によって異なり、0%金利キャンペーンを実施している場合もあります。事前にカード会社に確認し、最適な支払いプランを選びましょう。
◎医院ごとの支払い手段
各歯科医院によって対応している支払い手段は異なります。デンタルローンやクレジットカード以外にも、院内分割払いを提供している医院もあります。この場合、医院独自の無金利分割や長期分割が可能な場合があるため、通院先の医院に相談し、自分に最適な支払い方法を選択することが大切です。
【4】プルチーノ歯科・矯正歯科 四日市院のご紹介
今回は、矯正歯科での歯列矯正治療において、保険証が必要なのかどうかをプルチーノ歯科・矯正歯科 四日市院が解説しました。歯列矯正治療で保険が適用されるケースは極めて限定的であることから、基本的には保険証を持参する必要はありません。ただ、歯科医院の方針によっては自費診療であっても毎回の診察時に保険証の提示を求めるところも少なくないため、この点についてはその都度、各自で確認するようにしてください。最後に、プルチーノ歯科・矯正歯科 四日市院について簡単に紹介させていただきます。
◎幅広い治療に対応している歯医者さん
プルチーノ歯科・矯正歯科 四日市院は、今回のテーマである矯正歯科治療以外にもインプラントや審美治療、ホワイトニングなどにも対応しております。その中でもとくに力を入れているのがマウスピース矯正のインビザラインですので、四日市でインビザラインによる歯列矯正を検討中の方はぜひ当院までご相談ください。矯正歯科治療の初診相談は無料で承っております。ちなみに、子どもの矯正治療である「小児育成矯正」も対応可能です。