矯正歯科の治療に保険が適用されたら、経済的負担をどれだけ減らせるだろうか。歯並びの治療を検討中でそう思われている方は極めて多いことでしょう。仮に3割負担であったとしても、600,000円かかる矯正歯科の費用を200,000円で受けられることは家計に与える影響も計り知れません。そこで今回は、多くの方が気になっている「矯正治療で保険が適用される条件」について、四日市のプルチーノ歯科・矯正歯科がわかりやすく紹介します。
目次
矯正歯科治療は、基本的には「全額自己負担」
結論からいうと、矯正歯科の治療は基本的に自費診療となります。つまり、治療にかかった費用は全額自己負担となるのが一般的なのです。
① 「病気」でないと保険治療の対象にならない
保険が適用される条件として、第一に挙げられるのは「病気」であることです。例えば、虫歯や歯周病というのは明らかな病気であり、放置していると歯を失うばかりか、心筋梗塞や糖尿病、誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)といった深刻な全身疾患を誘発することもあるため、その治療には原則として保険が適用されます。この点を正しく理解しておくと、保険が適用される治療と適用外となる治療の違いも見分けやすくなります。
② 矯正治療は保険適用外である理由
次に、矯正歯科の治療が保険適用外になる理由についてです。上段でも述べたように、日本で保険が適用される条件としては、すぐにでも治療が必要な病気を患っている必要がありますが、出っ歯や受け口、乱ぐい歯というはそうした症状に当てはまるでしょうか?答えはノーです。
実際、出っ歯や受け口などを治療せず放置していても、すぐに深刻な症状に悩まされるわけではありません。長期的な視野に立つと、歯の寿命が縮まったり、食べ物をしっかり噛めないことから消化器に大きな負担がかかったりしますが、それらは二次的な健康被害にとどまります。そのため現状の日本においては、矯正治療にまで保険を適用するわけにはいかないのです。
③ 保険適用の治療と適用外の治療を受けるときの注意点
保険適用の治療は、国が定めるルールでやれることが決まっています。それは虫歯治療を例に挙げるとわかりやすいです。保険の虫歯治療では、基本的にレジン歯や銀歯しか使えませんし、1回の治療にかけられる時間や使用できる器具・医療機器にも厳密な制約がかかっています。その分、保険診療では治療の精度や成功率が下がる点に注意しなければなりません。
一方、保険適用外では、診療時間や使用できる器具などの制約がかからないことから、審美性・機能性・耐久性・生体安全性などを追求した治療が可能となりますが、費用が高くなることと、施術する歯科医師や歯科医院の設備によって、結果が大きく変わる点に注意が必要です。
歯列矯正における保険適用の症例
続いては、矯正歯科の治療で保険が適用される条件についての説明です。歯列矯正を保険内で受けたいと考えている人は、参考にしてみてください。
① 先天性の異常(指定された59の疾患)
厚生労働省は、歯列矯正に保険を適用する条件として、59の先天性異常や疾患を挙げています。詳細については、厚生労働省のサイトを見ていただきたいのですが、唇顎口蓋裂(しんがくこうがいれつ)やダウン症候群、ターナー症候群など、比較的重症度の高いものばかりなので、基本的には該当する人も少ないといえます。また、該当している場合は、もうすでに医科や歯科の主治医から、歯列矯正の必要性や保険適用の有無の説明がなされていることかと思います。
② 顎変形症(がくへんけいしょう)
顎変形症とは、文字通り顎の形態に異常をきたす病気で、歯列矯正に保険が適用されるためには、顎離断などの外科手術を行うことが前提となります。具体的には、顎の骨を外科的に切除する手術の前後で矯正歯科の治療を実施します。このケースに該当する場合も、医科や歯科の先生から矯正治療の保険適用について説明がなされているものと考えられます。単に顎変形を患っているだけでは、保険で歯列矯正を受けることはできませんので、その点はご注意ください。あくまで外科手術が必要な症例に限り、保険で歯列矯正も受けられるのが現状のルールです。
③ 噛み合わせの異常
前歯や小臼歯などが3本以上、正常に生えておらず、そのことで噛み合わせに深刻な異常が生じている場合は、歯列矯正の保険適用が検討されます。その際、埋伏歯開窓術(まいふくかいそうじゅつ)という、埋まっている歯を外科的に引き上げるための治療を行う場合に限り、保険が適用されることになります。
このように、歯列矯正に保険が適用されるケースというのは、極めて限定的であるため、はじめから自費診療で受けることを前提に、検討を進めていった方が良いといえるでしょう。
保険適用されない歯科矯正の治療費負担を抑える方法
保険が適用されず、自費診療で歯科矯正を受ける場合は、次の方法によって経済的負担を限定的に抑えることができます。
① デンタルローンを活用する
デンタルローンとは、歯科治療に特化した立替払いサービスです。一般的なローンよりも金利が低く、申し込みもしやすいため、歯科矯正では広く活用されているサービスといえます。デンタルローンを活用すれば、毎月数万円の出費でワイヤー矯正やマウスピース型矯正を受けることも可能となります。
② 医院独自の分割払い制度を活用する
矯正歯科によっては、医院独自の分割払い制度を設けているところもあります。例えば、歯列矯正に1,000,000円かかる場合、それを半年ごとに250,000円ずつ支払うようなローンを組めるのです。ローンと言っても金利は一切かからないことがほとんどで、治療費が高額になったとしても無理なく支払うことが可能となります。こうした分割払い制度の有無や支払い方法は、それこそ医院独自のルールが定められているので、詳細については受診を予定しているクリニックにお問い合わせください。
③ クレジット払いの分割を利用する
矯正歯科治療の費用をクレジットカード払いで対応している歯科医院も少なくありません。その場合、一括払いだけに対応しているところと分割払いも利用できるところに分かれるため、支払い回数については事前にきちんと確認しておくことが大切です。クレジットカードの分割払いが認められれば、経済面における都合もつけやすくなることでしょう。
プルチーノ歯科ではデンタルローンでのお支払いが可能
今回は、矯正歯科の治療で保険適用される条件と保険適用外で治療を受ける際の注意点などを四日市のプルチーノ歯科・矯正歯科が解説しました。本文でも述べたように、矯正治療に保険が適用されるケースは極めて限定的なので、基本的には保険適用外で治療を受けることを前提にしておいた方が良いです。その上で治療費の支払い方法などを工夫することで、経済的なハードルを越えやすくなることかと思います。
四日市のプルチーノ歯科・矯正歯科では、多くの患者さんに矯正治療を受けていただくためにも、金利が低く、申し込みもしやすいデンタルローンに対応しております。デンタルローンの概要やメリット・デメリットについてもっと詳しく知りたいという方は、いつでもお気軽にご相談ください。ていねいにご説明します。
もちろん、歯並びや噛み合わせのご相談も受け付けておりますので、まずはご連絡・ご予約いただけたら幸いです。当院では、ワイヤー矯正やマウスピース型矯正のインビザラインに加え、子供の矯正治療も行うことができます。