歯並びの矯正を検討している人は、「抜歯あり」か「抜歯なし」かの違いに強い関心を持っています。確かに、きれいな歯並びを手に入れるためとはいえ、健康な歯を抜くことに抵抗は感じてしまうものです。そこで多くの人は、抜歯なしで矯正する方法を模索することでしょう。今回はそんな抜歯なしで歯並びをきれいにする非抜歯矯正のメリット・デメリットや具体的な方法について、四日市のプルチーノ歯科・矯正歯科がわかりやすく解説をします。
目次
非抜歯矯正とは?
まずは、抜歯をしない非抜歯矯正の基本事項とメリット・デメリットから確認していきましょう。非抜歯矯正とは、いわゆる便宜抜歯(べんぎばっし)を行わずに歯並びを治す方法で、矯正歯科の世界では広く行われています。歯並びに何らかの異常があるからといって、必ず抜歯をしなければならないというわけではないのです。
① 非抜歯矯正のメリット
・健康な歯を抜かずに残せる
便宜抜歯の対象となるのは、虫歯や歯周病にかかっていない健康な歯です。一般的には、4~5番目の小臼歯を左右で2本、場合によって上下合わせて4本抜くことになります。当然ですが小臼歯というのは、決して必要ない歯ではありませんので、抜歯すること自体は患者さんの不利益となるため、それを避ける非抜歯矯正はメリットへと転換されます。
・治療期間が短くて済む
抜歯をせずに矯正を行う場合は、歯の移動距離が自ずと短くなるため、治療期間も抜歯矯正より短縮されます。矯正装置をつけている期間が短くなることは、患者さんにとって大きなメリットとなることでしょう。
・費用が安く済む場合がある
矯正の便宜抜歯には、保険が適用されません。そのため1本あたり5,000~10,000円程度の費用がかかります。それが4本ともなると、矯正にかかる費用もその分だけ加算されますが、非抜歯矯正なら治療費を安く抑えられます。
・心身への負担を減らせる
歯を鉗子で抜かれることを得意としている人はいません。どんな人でも抜歯する際には心身に相応の負担がかかるものです。非抜歯矯正ならその負担を減らせます。
② 非抜歯矯正のデメリット
・歯並びをきれいに治せないことがある
診断や治療計画に誤りがあると、歯並びをきれいに治せないことがあります。つまり、本来は抜歯が必要なケースで非抜歯矯正を行った場合は、スペースの不足から仕上がりが悪くなったり、後戻りしやすくなったりするのです。この点は正しく診断できる歯科医師を見つけることで、回避できます。また、患者さん自身も非抜歯であることにこだわり過ぎないことが大切です。
・後戻りが起こりやすくなる
これも上段のデメリットと共通している点があるのですが、非抜歯矯正の場合は後戻りのリスクが高くなることが多いです。というのも悪い歯並びの背景には、スペース不足が存在しているケースがよく見られるからです。そうしたケースで抜歯をしないと、どうしても無理に歯を並べることになるため、後戻りのリスクが高まります。もちろん、もともとすき間が余っている空隙歯列やスペース不足が見られないケースでは、このようなデメリットを伴うことはありません。
非抜歯で歯を並べるスペースを作る方法
スペースが不足しているケースで非抜歯矯正を行う場合は、次のような方法で歯をきれいに並べるためのスペースを作り出します。どの方法が適しているかは、ケースによって異なります。
① 歯列の拡大
歯列を側方に拡大することで、ある程度のスペースを作り出すことができます。これは顎の骨を拡げる処置ではないため、大人になってからの矯正でも十分可能です。
② IPR(ディスキング)
IPRやディスキングと呼ばれる方法を行うことでも、足りないスペースを作り出すことができます。歯の側面を0.5mm程度削る方法で、複数の歯にディスキングを施せば、それなりの量のスペースを確保できます。歯を切削する範囲はエナメル質内にとどまることから、施術後に歯の寿命が縮まることはありません。虫歯のリスクが顕著に上昇することもありませんのでご安心ください。
③ 大臼歯(奥歯)の後方移動
奥歯である大臼歯を後ろに下げることができれば、不足しているスペースを作り出せます。ワイヤー矯正で大臼歯を後方に移動するのはなかなか難しいのですが、マウスピース型矯正のインビザラインなら比較的動かしやすいといえます。
非抜歯矯正が得意な「インビザライン矯正」
今回のテーマである非抜歯矯正は、マウスピース型矯正のインビザラインが得意とする分野でもあります。
① インビザラインとは
インビザラインは、透明な重視性のマウスピースを使用して、出っ歯や受け口などを改善する治療法です。アメリカのアライン・テクノロジー社が提供しており、世界で最も普及しているマウスピース型矯正のひとつでもあります。アライナーと呼ばれるマウスピースを1日20~22時間程度装着し、1~2週間ごとに交換することで歯が動いていく仕組みのインビザライン。なぜそれが非抜歯矯正に適しているのか気になることでしょう。
② 非抜歯矯正に向いている理由
上段でも述べたように、インビザラインは大臼歯を後ろに下げるのに適した治療法です。これは不足しているスペースを自然な方法で作り出す上では極めて大きなメリットといえます。大臼歯を下げて、歯列全体を後方に下げることができれば、出っ歯や口ゴボの症状なども改善しやすくなります。
また、インビザラインでは歯列の側方拡大やディスキングを行うことで抜歯を避けやすくもなっているのです。その一方で、たくさんの歯を抜かなければならないケースには、インビザラインは向いていませんので、その点はご注意ください。
非抜歯矯正の成功には「歯科医師の技術」や「歯科医院の設備」が不可欠
一般の方からすると、抜歯をせずに矯正した方が治療の難易度も下がるように思えるかもしれませんが、必ずしもそうではありません。なぜなら抜歯をしなければ歯並びの問題をきちんと解決できないケースが比較的多いからです。そのため非抜歯矯正を成功させる条件としては、歯を抜かずに歯並びをきれいにできることを正確に診断できる歯科医師と、精密な検査を実施できる十分な設備がそろっていることが前提となります。このうちのどちらかが欠けた場合は、非抜歯矯正の成功率が大きく減少することを知っておかなければなりません。
プルチーノ歯科のご紹介
今回は、抜歯なしで矯正する方法のメリット・デメリットについて、四日市のプルチーノ歯科・矯正歯科が解説しました。最後に当院のインビザライン矯正について、簡単に紹介させていただきまし。
① インビザライン・ダイヤモンドプロバイダー
当院は、インビザライン症例が年間150を超えている実績が評価されて「ダイヤモンド・プロバイダー」の認定をいただくことができました。四日市でもこれほど多くのインビザライン症例に当たっている歯科クリニックは珍しいことでしょう。四日市でインビザラインの実績豊富な歯医者さんをお探しなら、ぜひプルチーノ歯科・矯正歯科までご連絡ください。
② 高精度3D歯型スキャンiTeroで歯型を採取します
四日市のプルチーノ歯科・矯正歯科は、iTero(アイテロ)という高精度3D歯型スキャンを導入しております。小型のスキャナーをお口の中に5分程度かざすだけで、歯型取りが行えるため、従来の不快な印象採得は不要です。スキャンしたデータをクリンチェックというデジタルシミュレーションソフトに入力すれば、インビザラインでどのように歯並びが変化していくのかを3Dアニメーションで確認できます。ご自身の今の歯並びの状態とインビザライン矯正によって得られる結果を知りたいという方は、お気軽に当院までお越しください。