歯科の世界は、ここ数十年で大きな変化がありました。ひと昔前までは「虫歯を治す時代」が長く続いていたのですが、今は「虫歯を予防する時代」が到来しています。厚生労働省や歯科医師会はもちろん、皆さんが通っている歯医者さんも予防について口にすることが多くなったことでしょう。そこで今回は、四日市のプルチーノ歯科・矯正歯科が予防の重要性やメリット、当院でご提供している予防歯科治療についてわかりやすく解説させていただきます。
目次
虫歯を治す時代から予防する時代に
虫歯は自然に治ることがない病気なので、何もせず放置するという選択肢はありません。また、虫歯は治療が遅れるほどに失う歯質も多くなるという厄介な病気です。それだけに予防するに越したことはないでしょう。そうした背景もあり、近年は虫歯予防の重要性も広く理解され始めたものと考えられます。
・8020(ハチマルニイマル)運動
8020運動と予防歯科には、密接な関連があります。なぜなら8020運動で掲げられている「80歳まで20本以上の歯を残しましょう」というスローガンは、虫歯や歯周病を予防しなければ達成が難しいからです。ちなみに、日本人が歯を失う原因の第一位は歯周病、第二位は虫歯です。この2つの病気をしっかりと予防することができれば、8020運動の達成も難しくはなくなります。
令和4年に公表された歯科疾患実態調査の結果では、8020運動の達成率は51.6%となっています。全体でみると半分の人しか達成できていないことを意味しますが、この数値は年々高くなっていることに注目したいです。つまり、虫歯や歯周病を予防して、たくさんの歯を残せる人が着実に増えてきているのが現状なのです。
・予防歯科の重要性やポイント
歯磨きなどの口腔ケアを自己流にやっていたのでは、虫歯・歯周病予防を徹底することは難しいです。そこで重要となるのが、歯科医院での定期検診やメンテナンスです。3~4ヵ月に1回くらいの頻度で歯科検診や予防処置を受けていれば、セルフケアの問題点も洗い出せますし、歯ブラシによるブラッシングでは取り除けない汚れもプロフェッショナルケアで除去できます。
・予防歯科のメリット
予防歯科診療を受けて、虫歯や歯周病を予防することができれば、次に挙げるようなメリットが得られます。
メリット①:自分の歯を多く残せる
繰り返しになりますが、歯を失う主な原因は虫歯と歯周病です。この2つの病気を予防できるだけでも、自分の歯を多く残せる可能性が高まります。その結果、8020運動の目標も達成しやすくなることでしょう。少なくとも20本の歯が残っていれば、ほとんどの食べ物を不自由なく食べることができます。
メリット②:生涯における歯医者にかかる時間・費用を抑えられる
予防歯科診療を受けた場合は、毎回数千円の費用がかかるため、短期的には出費が多くなることでしょう。けれども10年、20年、場合によっては50年という長いスパンで考えた場合は、歯科治療にかかる費用を抑えられるため、生涯医療費も自ずと低くなります。
予防ケアの種類
予防のために行えるケアには、セルフケアとプロフェッショナルケアの2つがあります。
・ご自宅で行うセルフケア
歯ブラシによるブラッシングやデンタルフロスを使ったフロッシング、マウスウォッシュを使った口内洗浄などがセルフケアにあたります。
・歯医者で行うプロのケア
歯医者で行うプロフェッショナルケアには、次のような種類があります。
・定期検診
定期検診は、定期的に行うメンテナンスです。お口の中を診査して、虫歯や歯周病の有無や兆候を調べます。詰め物や被せ物などの異常も早期に発見できるため、定期的に受ける価値はとても大きいといえます。
・ブラッシング指導
虫歯・歯周病予防の基本となるのは、毎日の歯磨きです。ただし、正しい方法で歯磨きをしなければ、その効果は半減してしまいます。そこで有用といえるのが「ブラッシング指導」です。口腔ケアのプロフェッショナルである歯科衛生士が患者さんお一人おひとりの歯並び、お口の状態に合った歯磨きの方法を提案いたします。それを毎日のセルフケアで実践すれば、磨き残しも少なくなることでしょう。
・フッ素塗布
フッ素は、虫歯予防の代名詞ともいえる物質です。おそらく皆さんもフッ素入りの歯磨き粉を毎日使っていることかと思います。市販の歯磨き粉に配合できるフッ素の濃度は、1,500ppmまでと決められているのですが、歯科医院で取り扱うフッ素ジェルの濃度は、9,000ppm程度となっています。単純計算で6倍ものフッ素が配合されているのです。フッ素濃度はとにかく高ければ高いほど良いというものではありませんが、9,000ppmのフッ素ジェルならフッ素入り歯磨き粉よりも高い虫歯予防効果が期待できることに間違いはありません。3ヵ月に1回くらいの頻度で施術するだけでも、虫歯予防に大きく寄与することでしょう。
・歯のクリーニング(PMTC)
PMTC (Professional Mechanical Tooth Cleaning)は、自由診療で選択することができる歯のクリーニングです。保険診療のクリーニングとは異なり、歯の清掃のみに診療時間を使えます。PMTCでなければ使用できない薬剤や機材を使って、歯垢・歯石・バイオフィルム・ステインなどを一掃します。施術後は歯面がツルツルになるため、汚れの再付着を防止しやすくなるでしょう。
プルチーノ歯科四日市院の予防歯科の特徴
四日市のプルチーノ歯科・矯正歯科では、次のような予防歯科診療を提供しております。
・3D光学スキャナー「iTero element 5D」で歯の隣接面も確認
歯と歯の間に生じる虫歯を「隣接面う蝕(しょく)」といいます。この虫歯は肉眼で確認することが難しいため、通常の口腔内診査では見落としてしまうことが多いのです。3D光学スキャナー「iTero element 5D」を活用すれば、隣接面の虫歯やその兆しも早期に発見しやすくなります。
・マイクロスコープの拡大視野下でのクリーニング・処置
当院では、歯科医師だけではなく、歯科衛生士も歯科用顕微鏡であるマイクロスコープを使用することができます。マイクロスコープは、根管治療のような特別な診療の時に活用するのが一般的ですが、四日市のプルチーノ歯科・矯正歯科では、予防処置のクリーニングの際にも適宜、使用しております。マイクロスコープによる拡大視野下でクリーニングを行うことで、歯面の汚れをより一層、落としやすくなります。
・PMTCより歯を傷つけないGBTによるクリーニング
GBT(Guided Biofilm Therapy)とは、歯の表面のバイオフィルムを取り除く予防処置です。バイオフィルムの中には無数の細菌が生息しているだけでなく、歯垢や歯石が形成される起点ともなるため、定期的に取り除くことが望ましいです。GBTでは、PMTCのような歯を研磨したり、歯石を削ったりする処置を含まないことから、歯を傷つけるリスクもほとんどありません。
虫歯の予防法がわかる「カリエスリスクテスト」
四日市のプルチーノ歯科・矯正歯科では、虫歯のなりやすさがわかるカリエスリスクテストを行っております。カリスクリーンやデントカルトという検査を実施することで、患者さんお一人おひとりの虫歯のなりやすさを数値化することができます。その結果を利用することで、最適といえる虫歯の予防法もご提案できます。
・カリスクリーンを使った検査
カリスクリーンとは、患者さんの唾液を少量、採取して、専用の機械にかけるだけで口腔内の清掃状況を評価することができる検査です。いわゆる唾液検査なので、痛い思いや不快な思いをすることはまずありません。
・デントカルトを使った検査
デントカルトも唾液検査の一種です。患者さんの唾液を調べることで、虫歯のリスク因子であるミュータンス連鎖球菌やラクトバチラス菌、唾液分泌速度、唾液緩衝能を調べることができます。虫歯の原因をつきとめる検査として有用です。
プルチーノ歯科のご紹介
今回は、四日市のプルチーノ歯科・矯正歯科が提供する予防歯科診療について解説しました。当院では、定期検診、ブラッシング指導、フッ素塗布、歯のクリーニング(PNTC)という標準的な予防歯科診療に加え、3D光学スキャナーによる歯の隣接面も確認、マイクロスコープの拡大視野下でのクリーニング・処置、PMTCより歯を傷つけないGBTによるクリーニングなどを提供しております。
また、虫歯のなりやすさを数値化できるカリエスリスクテストも対応していますので、ご自身のお口の中の健康について詳しく知りたいという方は、いつでもお気軽に四日市のプルチーノ歯科・矯正歯科までご相談ください。