歯列矯正は、歯科治療の中でも専門性が高い分野であるため、診療を担当する歯科医師によって診断や治療方針、治療によって得られる結果も大きく異なります。それだけに歯列矯正の歯科医院選びは慎重に行う必要があるといえるでしょう。そこで有用なのが今回のテーマである「セカンドオピニオン」です。最初に受診した矯正歯科で不安を感じるようなことがあれば、他院にセカンドオピニオンを求めるのも良いでしょう。ここではそんな歯列矯正でセカンドオピニオンを受ける際の注意点について、四日市のプルチーノ歯科・矯正歯科がわかりやすく解説をします。
目次
【1】「セカンドオピニオン」とは?
少し前からよく耳にするようになったセカンドオピニオン。より良い医療を受ける上で有益な制度・システムといえますが、言葉だけが独り歩きしている面も否めません。そこでまずはセカンドオピニオンの基本事項を正しく理解しておきましょう。
① セカンドオピニオンとは
セカンドオピニオンとは、「第二の意見」と訳されるもので、その名の通り主治医以外の医師・歯科医師に意見を求めることを指します。これまで大きなケガや病気をした経験がない方は、おそらくセカンドオピニオンを利用したことがないでしょう。歯科治療でも虫歯や歯周病の治療でセカンドオピニオンを求めるケースは稀といえます。ただし、歯列矯正のような専門性の高い歯科治療となると話は変わります。歯列矯正は、数十万から百万円の費用がかかるだけでなく、治療期間も数年に及ぶのが一般的であることから、基本的にはセカンドオピニオンを活用した上で、最善といえる歯科医師・歯科医院に診療を任せた方が良いといえます。
② セカンドオピニオンを受ける目的
セカンドオピニオンを受ける目的は、より良い医療を受けることです。医師や歯科医師の免許を持っている時点で、必要最低限の医療を提供することは可能ですが、より良い医療を求めるのであれば、多くのドクターの意見を聞いた上で、厳選した方が良いといえます。例えば、最初に受診した矯正歯科では、ワイヤー矯正でなければ治せません、と診断されたとしましょう。それはあくまでそのドクターの意見でしかありません。もしかしたら別のドクターの場合は、マウスピース矯正で治せる技術や経験を持っているかもしれないからです。そうしたケースでは、他院でセカンドオピニオンを受けた上で、治療法の選択肢を改めて確認した方が良いです。もちろん、セカンドオピニオンでもマウスピース矯正では治せませんと診断されることはありますが、それならばご自身も納得して、最初に受診した矯正歯科に治療を任せられるかと思います。つまり、患者さんが主体的に自分の治療法を選択する際に、セカンドオピニオンは大きな力を発揮してくれるのです。その他、最初に提示された治療費や治療期間など不安がある場合などでも、セカンドオピニオンを利用すれば疑問点を解消できます。
③ 「セカンドオピニオン=転院」ということではない
世間では、「セカンドオピニオン=転院」と誤解されている方もいらっしゃいます。セカンドオピニオンという言葉だけが独り歩きしている一例です。確かに、歯列矯正のセカンドオピニオンを受けた後に転院するケースは多々ありますが、セカンドオピニオン自体に転院という意味は含まれていません。というのも、セカンドオピニオンにはそもそも精密検査などが含まれていないからです。最初に受診した歯科医院での検査・診断結果を元にして、別の歯科医師が意見を述べるにとどまるのがセカンドオピニオンです。この点は誤解のないようにご注意ください。
【2】セカンドオピニオンを受けるメリット、デメリット
歯列矯正でセカンドオピニオンを受けると、次に挙げるようなメリットとデメリットを伴います。
① セカンドオピニオンのメリット
セカンドオピニオンを受けると、今現在通っている歯科医院での検査結果や治療計画に関する不安を解消できます。場合によっては、セカンドオピニオンを求めたドクターの意見に賛同できることもあるでしょう。そうしたケースでは、転院するのが望ましいです。主治医の意見への不安や疑問に思う点が解消された場合は、引き続き歯列矯正を継続していくと良いです。
② セカンドオピニオンのデメリット
セカンドオピニオンを受けるためには、その旨を主治医に伝える必要があります。なぜなら、検査結果や治療方針などの医療情報を提供してもらう必要があるからです。歯科医師は、セカンドオピニオンの重要性を正しく理解しているため、医療情報の提供を求められたとしても嫌な気持ちになることはありません。しかし、患者さんにとって心労の種となるかもしれませんね。その点がセカンドオピニオンを利用する際のデメリットとして挙げられます。また、セカンドオピニオンを受けるためには数千円の費用がかかる点にも注意が必要です。
【3】セカンドオピニオンはどんな時に検討した良い
歯列矯正でセカンドオピニオンを受けるタイミングは、以下の3つに分けられます。
① 矯正治療開始前のタイミング
セカンドオピニオンを受けるタイミングとして適しているのは、歯列矯正を開始する前です。検査・診断を受けて、治療計画を説明された段階で不安に感じる点があれば、他院にセカンドオピニオンを求めると良いでしょう。矯正治療開始前のタイミングなら、まだ費用も支払っておらず、転院をするのも容易となります。
② 矯正治療中のタイミング
矯正治療が始まった後にもセカンドオピニオンを受けることは可能です。実際に治療を進めていく中で、本当にこのままここで矯正を続けていても大丈夫なのか。もっと良い矯正歯科があるのではないか。そんな時はセカンドオピニオンを求めて、他院を受診すると良いですよ。繰り返しになりますが、セカンドオピニオン=転院ではなく、あくまで第二の意見を求めるだけなので、それほど重く考える必要はありません。
③ 矯正治療終了後のタイミング
矯正治療終了後、その結果に満足がいかなかった、もっと歯並びをきれいにしたい、といった気持ちがある場合は、セカンドオピニオンを求めてみても良いです。もちろん、その時点で転院したとしても、支払った費用が戻ってくるわけではありませんが、より理想に近い歯並びに近付けることはできるかもしれません。やはり、矯正の結果というのは、歯科医師の技術によって大きく左右されるものなので、今回の治療がベストであるとは限りません。ですから、矯正治療終了後のタイミングでセカンドオピニオンを求めるのも十分にあり得る選択肢といえます。
【4】実際のセカンドオピニオンの受け方
セカンドオピニオンは、次のような手順で受けることができます。
① これまでの治療の情報やデータを揃える
まずは、主治医に相談して、これまでの治療の情報やデータを提供してもらいましょう。石膏模型なども借りることができればなお良いです。
② セカンドオピニオンを受ける医院を選ぶ
続いて、セカンドオピニオンに対応している矯正歯科を探してください。すべての矯正歯科がセカンドオピニオンに対応しているわけではありませんので、その点はご注意ください。
③ 事前に相談をして予約を行う
電話で事前に事情を伝えて、診療の予約を取りましょう。
【5】セカンドオピニオンを受ける際の注意点
セカンドオピニオンを受ける際には、主治医にその旨を伝えておくことが大切です。それがどうしてもできないという場合は、治療の情報などを自分なりにまとめてから、他院にセカンドオピニオンを求めるようにしてください。セカンドオピニオンは、検査・診断を行うものではないため、情報が少ないと適切な意見を提供できなくなります。
【6】プルチーノ歯科・矯正歯科では無料相談を受け付けています。
今回は、歯列矯正でセカンドオピニオンを受ける際の注意点について、四日市のプルチーノ歯科・矯正歯科が解説しました。セカンドオピニオンは、すべての患者さんがより良い医療を受けるために持っている権利です。それを活用することに難色を示す歯科医師はまずいませんので、今現在かかっている矯正歯科の治療に不安がある場合は、その旨を伝えた上で、セカンドオピニオンを利用しましょう。プルチーノ歯科・矯正歯科では、歯列矯正に関する無料相談を受け付けておりますので、セカンドオピニオンを希望されている方は、いつでもお気軽にご連絡ください。