歯並びや矯正歯科治療に関心のある方は「不正咬合(ふせいうこうごう)」という言葉を見聞きしたことがあるかと思います。日常生活では使うことがない言葉なので、どんな意味なのかよくわからないという方も多いことでしょう。今回はそんな不正咬合とは何なのか、そしてその種類や放置するリスク、治療する方法について四日市のプルチーノ歯科・矯正歯科が詳しく解説をします。
目次
【1】 不正咬合について
(1) そもそも不正咬合とは?
不正咬合とは、悪い歯並び・噛み合わせを意味します。シンプルに“悪い歯並び”と言い換えても良いのですが、厳密にいうとやはり噛み合わせの問題も絡んできます。それは矯正治療においてとても重要なポイントとなるため、不正咬合を「歯並びと噛み合わせの異常」と理解しましょう。歯並びはどちらかというと見た目の問題であり、噛み合わせはそしゃく機能関わる要素といえます。
(2) 不正咬合の原因はなに?
不正咬合の原因は、大きく2つに分けられます。それは歯の生えている位置・生え方の異常と顎の骨の異常の2つです。専門的には「歯性(しせい)」と「骨格性」という言葉で表現されます。これは出っ歯を例に挙げるとわかりやすいです。例えば、出っ歯の原因というのは、上の前歯が前に向かって斜めに生えている場合と上の顎の骨が前方に長い場合との2つに大きく分けられます。これがまさに歯性と骨格性の違いです。
◎不正咬合を誘発する原因
上段で説明したのは、不正咬合の根本的な原因ですが、それらを誘発する因子として、口呼吸や指しゃぶり、舌を前に突き出す癖などが挙げられます。その他、頬杖をつく癖や爪を噛む癖、片側だけで噛む癖なども不正咬合を誘発することがあります。
(3) 不正咬合の症状とは?
不正咬合の症状は多岐にわたります。次の章で詳細に解説しましが、いわゆる出っ歯や受け口、乱ぐい歯、口ゴボなどが代表的な不正咬合の症状です。いずれも見た目の悪さだけではなく、噛む機能にも何らかの障害が現れます。
【2】 不正咬合の種類について
不正咬合には、いろいろな種類があります。ご自身に歯並び・噛み合わせの問題がある場合は、当てはまるものがないかをセルフチェックしてみましょう。
(1) 叢生(そうせい)
1本1本の歯が別々の方向を向いていて、まるでくさむら(叢)のような歯列となっている状態を叢生といいます。一般的には乱ぐい歯と呼ばれるもので、歯磨きしにくく、虫歯や歯周病のリスクが高い不正咬合です。
(2) 空隙歯列(くうげきしれつ)
すき間がある歯並びです。歯と歯の間に食べ物が詰まりやすかったり、息漏れによって発音が悪くなったりします。上の前歯の真ん中にすき間がある不正咬合を正中離開(せいちゅうりかい)と呼んでいます。
(3) 上顎前突(じょうがくぜんとつ)
上の前歯や顎の骨が前方に出ている歯並びです。一般的には出っ歯や口ゴボと呼ばれています。
(4) 下顎前突(かがくぜんとつ)
下の前歯や顎の骨が前方に出ている歯並びです。一般的には受け口と呼ばれています。
(5) 開咬(かいこう)
奥歯で自然に噛んだ時に、上下の前歯の間にすき間ができる歯並びです。前歯で食べ物を噛み切ることができません。口呼吸も促されます。
(6) 過蓋咬合(かがいこうごう)
深い噛み合わせです。奥歯に過剰な負担がかかりやすい不正咬合といえます。
【3】 不正咬合のデメリットやリスク
不正咬合を放置すると、次に挙げるようなデメリットやリスクが生じます。
(1) 虫歯や歯周病のリスク
不正咬合の多くはブラッシングしにくく、磨き残しが多くなります。食べかすや歯垢がたまると細菌が繁殖するため、虫歯や歯周病のリスクが大きく上昇します。口臭も強くなります。
(2) そしゃく能率の低下
上下の歯が正しい位置で噛み合っていないと、そしゃく能率が低下します。硬い食べ物や弾力のある食べ物が噛みにくく、それらを避けるような食生活となってしまいます。無理に噛もうとすると、特定の歯に大きな負担がかかって破折や歯茎の炎症を引き起こすことがあります。
(3)頭痛や肩こりなどの不調
不正咬合があると、お口周りの筋肉に過剰な負担がかかることがあります。お口周りの筋肉は顔や頭、首、肩の筋肉とも連携しているため、そのうちのどこかに大きな負担がかかると、広い範囲にわたって不調が現れることもあるのです。原因がよくわからない頭痛や肩こりは、もしかしたら不正咬合によるものかもしれません。
【4】 不正咬合の治療の流れ
不正咬合の治療は、次のような流れで進行します。
(1) 検査・診断
まずは、精密検査を行って不正咬合の原因を突き止めます。その上で診断を下して治療計画を立案します。不正咬合を治療するためには、このプロセスが極めて重要となります。重度の骨格的な異常を伴うケースではない限り、不正咬合の治療は歯列矯正で行います。
(2) 歯列矯正治療
歯並びの乱れを細かく整える歯列矯正は、ワイヤー矯正とマウスピース矯正の2種類に分けられます。
◎ワイヤー矯正
最も標準的な歯列矯正です。1歯1歯にブラケットと呼ばれる小さな留め具を着けて、歯列全体に金属製のワイヤーを通します。歯を動かす自由度が高いことから、ほとんどの不正咬合に使えます。ただし、装置が目立ちやすい、食事や歯磨きがしにくい、歯の移動に伴う痛みや不快症状が比較的強い、といったデメリットを伴います。
◎マウスピース矯正
樹脂で作られた薄型のマウスピースを使って不正咬合を治す方法です。マウスピースは透明なのでワイヤー矯正のように目立つことはありません。食事や歯磨きの際にはマウスピースを取り外せます。比較的弱い力で着実に歯を動かすシステムなので、矯正に伴う痛みも少ないのがマウスピース矯正の利点でもあります。
ただ、ワイヤー矯正ほど万能ではないことから、不正咬合の種類や重症度によっては、適応できない場合もあります。世界でもトップシェアを誇るインビザラインなら、これまでたくさんの症例実績を積み重ねてきていることから、他のマウスピース矯正よりも適応範囲が広くはなっています。
【5】 プルチーノ歯科の矯正治療のご紹介
今回は、不正咬合の意味や種類、治療で治す方法について、四日市のプルチーノ歯科・矯正歯科が解説しました。不正咬合とは歯並びや噛み合わせの異常であり、専門機関での治療が必要となります。最後に、当院の矯正治療についてもかんたんにご紹介します。
◎インビザラインに力を入れています
当院では、マウスピース矯正のインビザラインに対応しております。不正咬合の治療を快適に行いという方は、透明で取り外せるインビザライン矯正がおすすめです。
◎子どもの矯正も受けられます
不正咬合は、子どもの頃に治療を始めると、心身への負担を大きく減らすことができます。将来的に抜歯が不要となることもありますので、お子さんの不正咬合でお悩みの場合は、小児矯正を検討されてみてはいかがでしょうか。四日市のプルチーノ歯科・矯正歯科では、プレオルソやインビザライン・ファーストといったマウスピース型の矯正装置と使って、子どもの不正咬合の治療を行うことができます。
◎アクセスしやすい立地
プルチーノ歯科・矯正歯科は、イオンタウン四日市泊内で開業している歯医者さんです。不正咬合の治療は比較的長い期間の通院が必要となりますが、皆さんお買い物のついでに通われていらっしゃいます。お車でお越しの方はイオンタウンの大型駐車場をご利用いただけます。電車でお越しの場合は、四日市あすなろう鉄道の泊駅で下車していただければ、そこから徒歩約5分でイオンタウンに着きます。是非ご予約のうえご来院いただければと思います。スタッフ一同皆様のご来院をお待ちしておりますので是非ご相談ください。