マウスピース矯正は、普段通りに食事ができる治療法として有名ですよね。これは固定式の装置を装着するワイヤー矯正との大きな違いです。ただ、マウスピース矯正だからといって、食事に関して何も制約がかからないというわけではありませんので、その点はご注意ください。今回は、そんなマウスピース矯正の食事で気をつけることについて、四日市のプルチーノ歯科・矯正歯科が詳しく解説をします。
目次
▼マウスピース矯正をしながら食事をしても良い?
マウスピース矯正で使用する装置は、厚みが0.5mm程度しかない樹脂製のマウスピースです。そのためマウスピース矯正では装置を装着したまま食事ができると思っている方もいらっしゃるようです。今現在、マウスピース矯正を検討中の方は、この点について正しく理解しておく必要があります。
【1】 基本的に食事中はマウスピースを外します
マウスピース矯正では、原則として食事の前にマウスピースを外します。マウスピースをつけたまま食事ができるということはありません。それは以下に挙げるような理由があるからです。
(1) 歯周病や虫歯の原因につながる
マウスピースをつけたまま食事をすると、装置の周りや歯とのすき間に汚れがたまってしまいます。矯正用のマウスピースは、歯列全体を覆うような形態をとっているため、唾液による自浄作用も働きにくいです。とりわけ液体成分は装置と歯とのすき間に停滞しやすく、歯周病や虫歯のリスクを著しく上昇させます。
(2) マウスピースに食べ物の色素がつく
食べ物には、いろいろな色素が含まれています。例えばカレーは、色素が強い食品であり、マウスピースをつけたまま食べるとあっという間に黄ばんでしまいます。それはマウスピースだけにとどまらず、歯まで着色が促されることでしょう。せっかく審美性の高い矯正装置を使っているのですから、自ら進んで黄ばませてしまうようなことはしたくありませんよね。歯の着色も年月の経過とともにクリーニングやホワイトニングでは改善できないほど、深刻なものになる可能性もあります。そうしたことからマウスピースを装着したままの食事は控えた方が良いといえるのです。
(3)マウスピースが変形したり割れたりするたりすることがある
矯正用のマウスピースを装着したまま食事をしない方が良い理由として、もっとも深刻なのは「装置の破損」です。繰り返しになりますが、矯正用のマウスピースはポリウレタンなどの樹脂で作られており、そしゃくに耐えうるだけの強度は備えていません。マウスピースを壊さないように気を付けて噛んでも、変形や摩耗は避けられないでしょう。
そうなると歯列に対して適切な矯正力が加わらなくなるため、マウスピースを作り直す必要が出てくるのです。当院でも取り扱っているインビザラインというマウスピース矯正なら、比較的短期間でマウスピースの複製が可能となっていますが、それでもやはり治療期間はある程度、伸びてしまいますし、患者さんも不便を感じることが多くなります。
【2】 少しの食事や間食に注意が必要
食事中にマウスピースを装着しないというルールは、マウスピース矯正の大原則であり、ほぼすべての患者さんが厳守できます。けれども、少しの食事や間食となると話が変わります。仕事や勉強の合間にお菓子をつまむ程度なら問題ないだろうと考える方もいらっしゃいますが、それは間違いです。
(1) お菓子や軽食も取り外してからいただく
マウスピース矯正では、お菓子や軽食をとる際にも必ずマウスピースを外してください。口にするのがマカロンひとつであっても例外とはなりません。マカロンを口に入れた時点でお口の中は汚れますし、装置にそれ相応の負担がかかります。「今日だけなら」とか「ポテトチップス1枚なら」という考え方は絶対にしないようにしてください。
(2) 間食をなくすのがベスト
上段でも述べたように、マウスピース矯正中は間食であっても装置を取り外す必要があります。何かを口にする度に取り外してお口とマウスピースを洗うのも大変かと思いますので、これを機会に間食をする習慣自体をなくすのがベストといえます。間食は、歯周病や虫歯のリスクを上昇させるだけでなく、肥満の原因にもなりやすいため、矯正治療を機にやめてみてはいかがでしょうか。
(3) どうしても飲食が必要な場合
朝昼晩の食事以外でどうしても飲食が必要となった場合は、必ずマウスピースを外すようにしてください。マウスピースを外した状態であれば、清涼飲料水やケーキなども自由に食べられます。ただし、間食が終わった後には歯磨きとマウスピースのケアが必須となります。この時、歯磨きだけを行う方もいらっしゃいますが、それでは不十分です。矯正用マウスピースには、たくさんの細菌や歯垢などが付着しているため、お口から外すたびに洗浄した方が良いのです。もちろん、間食の度にブラシや洗浄剤を使う必要はなく、水道水で軽く洗浄する程度でも構いません。
【3】 マウスピース矯正中に避けたほうが良い飲み物
ここまで、マウスピース矯正中は装置を装着した状態での飲酒ができませんというお話をさせていただきましたが、飲み物に関してはもう少し緩く考えても良いのでは?と思われるかもしれませんね。実際、矯正用マウスピースを装着した状態でも「水」であれば、いつでも自由に口にすることができます。けれども、他の飲み物に関しては、原則としてマウスピース矯正中は避けなければなりません。具体的には、次に挙げるような飲み物です。
(1) ジュースなどの甘い飲み物
ジュースやスポーツドリンクに代表される清涼飲料水には、たくさんの砂糖が含まれています。甘くておいしいのですが、マウスピースと歯との間にたまることで虫歯リスクが上昇します。これも「一口だけなら」という感覚で飲んでいると、深刻な症状を招きかねないため、マウスピースを装着中は原則として控えるようにしてください。
(2)コーヒーやワインなどの色素が濃い飲み物
コーヒーや紅茶は、砂糖とミルクを入れなければ問題なさそうですよね。確かに、ブラッシングコーヒーには虫歯リスクはありませんが、歯の着色は避けられません。赤ワインに関しては、着色性が高いだけでなく、酸性の刺激で歯が溶ける酸蝕症(さんしょくしょう)のリスクも高まるため、十分な注意が必要です。
(3)熱い飲み物
マウスピース矯正中は「水」だけ例外的に口にできるとお伝えしました。それは冷温もしくは常温の水のみです。お湯になると樹脂製のマウスピースが変形するおそれがあるため、控えるようにしてください。それは水以外の飲み物にも当てはまることです。
【4】 プルチーノ歯科のご紹介
今回は、マウスピース矯正中の食事で気を付けることを四日市のプルチーノ歯科・矯正歯科が解説しました。マウスピース矯正のインビザラインを得意とする当院では、最初のカウンセリングではもちろんのこと、矯正が始まってからも食事や歯磨きに関するアドバイスを随時、行っております。
矯正期間中に不安や疑問に感じることが出てきた場合も、インビザラインの専門家がわかりやすくお答えするようにしておりますので、マウスピース矯正を検討中の方はぜひ当院までご相談ください。四日市のプルチーノ歯科・矯正歯科なら、高精度歯型3Dスキャン 「iTero element 5D (アイテロ エレメント 5D)」でお口のデータを取ることができ、その場で矯正のデジタルシミュレーションを実施することも可能です。